博士号を取得して、ベンチャーのマーケティングチームで働いてる話
久々に会う友達とのこと ー
23歳のとき
友達) 今何してるの〜?
山本) 大学院に進学して、まだ学生やってるよ!
25歳のとき
友達) 今何してるの〜?
山本) 大学院の博士課程に進学して、まだ学生やってるよ!
友達1) え?大学6年生w
友達2) 博士課程て何ですか?笑
27歳のとき
友達) 博士課程を卒業して今何してるの〜?
山本) ベンチャーでマーケティングだよ!
友達1, 2, 3) はい???笑 (ザワザワ)
こんにちは、マーケティングチームの山本です!
大学の博士課程に進学してから、何度もこうした会話を友達、そして親戚としてきました(笑)。
大学院まで進学すると博士課程という言葉にも少し馴染みが出てきますが、おそらく博士課程とは?と疑問に思う方も少なくないですよね。一般的には、大学院の前半2年間を前期博士課程(修士課程)、それ以降を後期博士課程と言い、後期博士課程を修了すると博士号という学位をもらえます。自分が所属していた理系の情報工学系の枠ではほとんどの人が修士課程で卒業していました。
今回は、学生時代にウィズパッションでインターンを始め、大学で博士号を取ってマーケティングチームに入るまでのことをお話しします。
そもそもなぜ博士課程に?
きっかけは、修士課程の早い段階で研究成果を国際会議で発表できたことだと思います。研究、論文執筆、発表の一連が完結して得られる充実感を初めて感じ、もっと業績を上げたいという意欲が沸いたのを覚えています。また、教えることは好きな方だったので、研究室の先生方にも後押ししていただいて博士課程に進学しました。インターンを始めたきっかけ
大学では信号処理や機械学習を使ったアルゴリズム開発・データ分析を主に行っていました。どちらかというと、まだ課題の残る基礎研究に近かったかもしれません。そのため、研究していく中で、実用化などビジネス的な成果につながるように知見・技術を活かしてみたいという思いが強くなりました。また、研究者には天才もいるのは事実で、そうした人たちと第一線で戦っていくことへの不安もあったと思います(笑)。だからこそ、自分自身の知見・技術とビジネスの接点を見出して、研究者としてだけでなくビジネスマンとしての実力をつけたいと思いました。それがウィズパッションに参加した理由です。
インターンで気づいた成長するためのマインドセット
働き始めた当初は、マーケティングチームや営業チームなどをデータ分析の側面からサポートする役割につきました。もちろん大学で学んできた機械学習やデータ分析に関する知識を活かせる領域です。しかし、当初はどのようにしたらこうした知識をビジネスに活かして貢献できるのかが曖昧で、知識やスキルを持っていてもうまく事が進みませんでした。ビジネスマンとして成長できずに、ただただ時間だけを消費しているような虚しさを感じたことを覚えています(笑)。
うまくいき始めた転機は、頭を目的思考に切り替えたときです。「知識を使って何ができるのか」ではなく、「目的達成のためにどうすれば良いのか」を考え、その延長線上で持っている知見を必要に応じて当てはめて、足りない部分は全力で学ぶ。こうした取り組み方によって、知識やスキルをビジネスの成果に変換する感覚が身についていきました。早く成長するには、本当にこれに尽きると実感します。
今思えば、大学卒業後ではなく少しでも時間的・心理的余裕のあるインターン時代だったからこそ、こうしたマインドセットに至れたのかもしれません(笑)。持ってる知識や技術を活かすことを前提に将来の仕事を考えていましたし、そうしなければこれまでを否定するような感覚に囚われて、時間的・心理的余裕が少なくなる社会人ではどうなっていたかわかりませんね(笑)。
ビジネスマンとして抜きん出たいと本気で思う方は、少しでも時間的・心理的余裕のある学生時代の早いタイミングで、長期インターンを始めることをおすすめします!
博士号を取得して得た知識を広告運用に応用
インターンを始めて数ヶ月経った頃、広告運用に携わることになりました。これがウィズパッションのマーケティングチームに加わることになったきっかけです。広告運用における作業としては、大雑把に言うと広告の配信ターゲットを設定、そのターゲット向けに広告を制作、目標を達成するために費用を調整しながら広告配信することです。設定すること自体は難しいものではありませんが、最適な設定に調整し、維持し続けることは簡単ではありません。ユーザーの属性や季節性、他社の浮き沈みなど様々な変数によって広告枠を獲得するための最適な投資体系は常に変化していきます。
つまり、複数の変数に対して最適化問題を解くようなもので、広告運用はまさにデータ分析が活きる領域、自分の知識・スキルとの接点でした。
また、最近のトレンドでは、Google広告やFacebook広告をはじめ多くの広告媒体の裏では機械学習(AI)が動いています。少しわかりづらい話ですが、どんなターゲットに配信するかを決め、目標(費用対効果を50%に維持しながら、広告露出を最大化するなど)を設定することで、広告システム側が機械学習を駆使して目標を達成するように自動で動いてくれます。
そんなAIにより自動化された広告システムを活用するにあたり、何よりも重要で、面白いと感じているのが、目標達成するためのAIの行動をこちらが制御することです。
大抵の場合、AIがすべてやってくれるからいいんじゃんと思えるかもしれませんが、実はAIに任せっきりだと目標は達成されるものの、蓋を開けてみたらユーザーとクライアントのマッチング度が薄れて、双方嬉しくない状況が生まれていたりします。目標はあくまで広告費管理上の目標であり、その目標達成は必ずしもユーザーとクライアントの満足度に連動しているとは限らないということですね。目標達成の内容にしっかり目を向けて、AIに任せっきりではなく、学習させるデータをコントロールしたり、ある時には特定の挙動に制限をかけてAIの学習・最適化をコントロールすることが重要だと考えています。
ウィズパッションのマーケティングチームでの広告運用は、データ分析や機械学習(AI)が非常に活きる領域であり、今となっては博士号を取得したからこそ得た知識を活用できています。
広告運用では、ときには良かれと思ってやったことがネガティブに働くこともあります。手間をかけずに設定したらある程度放置というのも選択肢の一つです。しかし、最適化問題を解いたり、AIをコントロールしたりと、適切なアクションをとっていけば広告システムをいくらでも改善することができます。ユーザーとクライアントが喜ぶ広告システム(の裏で働くAI)を育てるイメージでしょうか。とにかくこれが楽しく、のめり込み、今わたしはウィズパッションにいます。
ご応募お待ちしております。